「ダイゼン」という野鳥をご存知でしょうか?響きがあまり鳥の名前っぽくないので、「ダイゼン」と聞いても「なにそれ、生き物?」みたいな反応をされることが多いです。
正直、見た目はスカンクにしか見えません。
食べてもおいしくなさそうですが、実はかなり美味しいらしいです。しかし、その昔、このダイゼンは「大膳シギ」といって、なんと宮中にも饗される由緒ある?食材だったのです。
そこからこのダイゼンという名前が付けられたのです。もちろん、私は食べたことがありませんし、今は狩猟禁止です。。捕まえて食べたら逆に捕まりますので危険です!!絶対にやめましょう!
今回は、この由緒ある奇妙な野鳥大膳についてご紹介します。
特徴
ルックス
オスもメスも同じ体色で夏羽の見た目は白と黒のツートンカラー。主にシギやチドリなどと行動を共にしています。
彼らが褐色や茶色いものが多いのに対してこの色合いは目立ちますのですぐに本種と気づくことでしょう。一方、冬羽のそれは褐色で他のシギ、チドリと似ているため識別するのは難しいです。ゴカイや甲殻類、昆虫などを食べます。
会える季節
旅鳥です。渡りの途中、春と秋に干潟や浜辺、海岸にやってきます。九州などの一部では冬鳥として越冬することもあります。
鳴き声
ピーユーと鳴きます。
チドリの仲間
チドリ目チドリ科の野鳥です。言われてみると確かにチドリと似ていますし、行動パターンも同じなのですが、この色合いでチドリって感じはしないですねー。
チドリ科でもずいぶん大型です。後趾(こうし)、いわゆる後ろの指が短いのがチドリ科の特徴です。
ムナグロとの見分け方
ダイゼンと非常に似た野鳥にムナグロがいます。これもまた珍しい名前ですね。
見た目はほぼ同じで専門家でも迷うほどだそうですが、見分けのポイントはまず大きさです。ダイゼン29㎝に対して、ムナグロ24㎝です。また、背中がより茶色っぽいものがムナグロ。ダイゼンは灰色っぽいです。
一番のポイントは「見つけた場所」です。ざっくりとですが、ダイゼンは海辺、ムナグロは内陸と覚えておくと良いと思います。
初めて出会ったのは東京湾の谷津干潟。5月にほかの旅鳥たちと餌を啄んでいるところを観察できました。
まとめ
今回は最後まで記事を読んで頂き心より感謝申し上げます。ダイゼン。
正直マニアックな鳥です。いったい何人の方にこの記事を読んで頂けるのか不安ではありますが、まあ一人でも多くの方に野鳥観察について興味を持っていただけたならばとても嬉しく思います。
さあ、今日はビールと焼き鳥でもいきますかねー! ではまた!