ついに出た!!アオゲラは長年会いたいと切に願っていた野鳥でした。なのでついに会えたときは大興奮でした!!!初めて会ったのは雪の高尾山。それまでにも高尾山にはアオゲラやイカルなどに会いたいと思い何度か足を運んでいましたが、あまりよい探鳥はできていませんでした。
エリアも広大な上に、どこを探せばいいのかよくわからなかったからだと思います。この日も山頂に着くなり雪が降り始め、かなりの雪が降っている中でアオゲラに出会いました。
雪の中、あまり珍しい野鳥に会えることなく、山頂から下山しようとしていたそのとき、近くの木に2羽のヒヨドリサイズの野鳥が止まりました。その日は朝からヒヨドリがたくさん飛び回っていたので(失礼ながら)またヒヨか。と思ったのですが、見た感じヒヨドリより少し大きく、体もムックリしている感じがしたので、「んん??」と思い、念のため双眼鏡をのぞいてみました。
それがアオゲラとの初めての出会いでした。オスとメスの二羽で行動しており、近くの木にしばらくとまってくれていたのでよく観察ができました。
キツツキというと木の幹に縦に止まっているイメージがありますが、このときの2羽は木の枝に普通の野鳥と同じように横向きに止まっていたので、イラストもそのように描きました。雪の中をわざわざ高尾山まで出向き諦めかけていた矢先の出来事でした。行ったかいがあったと心から思いました。(涙)
ちなみにその日は行きにも山道のはるか上方で一羽のキツツキがドラミングしているのを見つけ、30分ほど粘りましたが結局逆光のため識別できませんでした。サイズ的にアカゲラかアオゲラだったのではないかと思います。
近くの石神井公園や善福寺公園でもアオゲラが生息していると聞いたことがありますが、私は高尾山以外ではまだ出会ったことがありません。実際に見たアオゲラは黄緑色の体でほおと頭に真っ赤な色があり、想像通りとてもきれいな野鳥でした。
アオゲラの特徴
日本固有種のアオゲラ
アオゲラは日本固有種の鳥です。黄緑色の珍しいキツツキということで海外のバードウォッチャーにも人気の野鳥です。
大きめのキツツキ
全長は29cmと、国内で見られるキツツキの中では、大きい方です。
緑色の独特な羽色とけたたましい鳴き声が特徴です。
鳴き声「ピョー、キョッキョッ」
ピョーという大きな声はアオゲラに特有です。
昆虫類やクモ果実
雑食で昆虫や果実だけでなく、地上のアリや土壌動物を食べることもあります。特にアリは大好きで、木の割れ目にあるアリの巣に長い舌を入れてアリを唾液にくっつけて食べます。
キツツキ科の舌の骨(舌骨)は長く、筋肉に覆われています。筋肉は緩んでいますが、縮むと舌骨が押し出され、舌が前方に伸びます。舌の先には棘があり、ねばりのある唾液とともに、昆虫を捕らえるのに役立ちます。
屋久島から本州に住む留鳥
平地から山地の林に生息し、市街地の公園などでも見られます。飛ぶ力は弱く長距離を移動しません。定住性が強いのも特徴です。
ヤマゲラとの違い
アオゲラの特徴は体が全体的に抹茶色で、頭頂は赤いです。また腹部が黒と白のストライプなのもアオゲラの特徴です。
よく似た野鳥にヤマゲラがいますが、生息している地域はアオゲラとは重なりません。ヤマゲラは北海道で見ることができます。ちなみにヤマゲラは日本固有種ではありません。
ヤマゲラのオスも頭頂が赤いのですが、アオゲラのような頬の赤は見られません。お腹の黒ストライプも見られないのも違い両者の違いと言えます。
実は「キツツキ」という名前の鳥はいません
キツツキ、キツツキと言っていますが、厳密には「キツツキ科」の野鳥です。キツツキという名前の鳥はいません。キツツキは幹にかじりつくように止まり、弱った木の幹にドラミングと言われる高速連打で音を出したりします。クチバシで開けた穴は他の鳥や哺乳類に活用されます。彼らにとってキツツキは重要な存在です。英語ではウッドペッカーと言いますね。他のキツツキの記事もぜひ御覧ください。
コゲラ:「コゲラ、キツツキと街の中で会えるとは」
アカゲラ:「キツツキの代名詞、アカゲラのドラミングは1秒間に15回も!」
漢字で書くと「緑啄木鳥」
石川啄木のペンネームの由来ともなった「啄木鳥」。また緑のことを日本では今でも「あお」と言いますが、アオゲラの「あお」も緑です。幼い娘が青信号を見て「なんで緑(みどり)信号じゃないの?」というのを聞いて、「そうだよね〜」と話す僕です。
雪の高尾山で出会ったアオゲラとの出会いはとても印象的でした。高尾山でのいい思い出となりました。感謝。