日本最小の愛すべき野鳥、ミソサザイ

ミソソザイ イラスト

キクイタダキとともに、日本で最小クラスの野鳥です。イラストにも描きましたが、印象的なのは尾です。短く、ピンと上に立てています。小さくて丸っこい、ものすごく愛らしい、まさに森の妖精です。

日本で一番小さい鳥、ミソサザイ

11センチ、羽を広げても16センチ、体重7−13グラムという、手のひらサイズの小さな野鳥です。ミソサザイの「さざい」は「小さい鳥」を指す「サザキ」が転じたもの。小さなことを意味する「些細(ささい)」からきています。「ミソ」は「溝」のこと、人を恐れず非繁殖期にはよく山里の民家の近くにもきて、家屋のそばや林縁のようなところで菜食したりします。

日本の野鳥の中ではとても小さなキクイタダキとミソサザイですが、生態は大きく異なります。(色合いも正反対です)

キクイタダキは黄緑色をしていて、樹上にいることが多いです。一方ミソサザイは赤褐色系の独特の色をしていて、木の上よりも地面にいます。

色合いも表現しづらいですが、赤土の色というか、焦げ茶のような、上等の八丁味噌(笑)のような、味のあるとてもいい色です。小さいし動きも素早いし、写真を撮る人には撮り応えのある野鳥なのではと思います。反射神経が試されます。

 

日本では留鳥

九州以北の山地の川沿いの林で繁殖します。茂った薄暗い森林の中に生息します。渓流の近辺によくいる。群れることは少なく、単独で生活します。樹木の根元や岩に生えた苔の上を跳ねていきながら餌を探します。

 

さえずり「チリリリリ」

2月くらいから、よく響く高音の声でさえずります。体が小さい割によく通る声で、長く鳴き続けます。一方、地鳴きは舌打ちのような「チャッチャッチャ」という鳴き方です。うぐいすも「ジッジッ」と地鳴きしますが、うぐいすよりちょっと金属音っぽい響きです。

体を震わせながら大きな声で鳴き続け、口の中は黄色、かわいいですね〜。

 

ヨーロッパでは「鳥の王」

ヨーロッパではグリム童話などにも登場し、小さいけれども存在感のあるしっかり者というニュアンスでとらえられています。「鳥の王」と呼ばれたりします。

 

初めて僕がミソサザイに出会ったのは練馬区の石神井公園です。1月だったので山から下りてきたところだったのかもしれません。

以前、軽井沢に行った際に、岩の間に苔むしたところに小さな鳥が動き回っているのを見ました。本気でバードウォッチングを始める前だったのでわからなかったけど、その様子、場所から今思えばミソサザイだったのかなと思います。野鳥好きで無ければ見逃しそうな地味な野鳥ですが、あまり出会えないこともあり人気の野鳥だと思います。僕も大好きです!また会えるといいですね〜

 

 

ミソソザイ イラスト
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