オナガガモは渡り鳥で10月の早い時期に日本に渡ってくる冬鳥です。私には何という名前の野鳥かわかりませんでした。
「いよいよ渡り鳥がきた!あれはメスみたいだけど、何の鳥だろう??メスばっかり来たのかな??」
と思っていました。ところが、いつになってもオスらしき個体が見当たりません。よくよく調べてみるとオスも繁殖前はメスに近いエクリプス羽であるということがわかったのでした。
エクリプスとは?
繁殖前のメスのような羽根をもつオスのことをエクリプスといいます。その羽根の様子を表すことから羽を付けて「エクリプス羽」とも呼ばれます。エクリプスとは「覆い隠す」という意味です。渡り鳥は、繁殖のためにオスは魅力を増すために派手な模様の羽根に生え変わります。繁殖前のオスは地味です。メスと同じように。それがエクリプスです。なので羽が生え変わる前はオスとメスがほとんど区別がつかないのです。素人の私には今でも違いがまったくわかりません。
羽の生え変わりって?
鳥は夏羽と冬羽で羽が生え変わります。冬鳥の場合、日本に渡ってきてまもなく羽の色が変わります。オスは繁殖羽と呼ばれる派手な羽になるのです。カモ科の水鳥は見分けるのが難しいです。とくに秋渡ってきてまもなくはオスはエクリプス羽なのでさっぱりわかりません。でも繁殖羽に生え変わると、オスの種類が判別できるので、行動をともにしているメスも種類の見当がつくようになります。羽の模様を詳しく見るには、飛び立って行くときや羽繕いで羽根を広げたときがチャンスです!
オナガガモの特徴
エクリプスにも関わらず、ひょっとしてあれはオナガガモかも?と思った理由が3つあります。
首がちょっと長い。
オナガガモは他の水鳥より首が少し長いのです。
顔立ちがオナガガモ
僕にとっては海坊主のような顔に見えるのですが。どんな顔立ち?と思いますよね。妻にも理解されませんでした。
前年のことを思い出し
昨年同じ場所にいた水鳥の中から候補が想像出来ました。昨年見た種類のどれかだろうと見当をつけて当たりをつけました。オナガガモ、ヒドリガモ、コガモ、カルガモがいたのがわかっていたので。そのうちのどれかだろうと思いました・
繁殖羽根に生え変わった後、オナガガモの特徴
体の色
白い胸、白い首が特徴です。潜ったときにその白が際立ちます。
尾が長い
名前の由来にもなっていますが、オスの尾は冬に長くなります。オナガガモはよく見ずに潜っているので、その時に特徴がよく現れます。メスは年中、変わらず普通の長さです。
10~4月頃の間見られる
10月の早い時期にいつの間にか渡ってきて、桜の季節になる頃に旅立ちます。
鳴き声
ほとんんど聞く機会はありませんが、そう大きくない声で「ピル ピル」と鳴きます。
オナガガモのかわいいポイント
水中や水底にあるエサを食べる時に頭部をジャボンと水中にツッコミ、尾っぽがフリフリしています。結構長いこと潜っているのですが、その間白と黒のツートンの尾っぽが水面で揺れ動いています。それがとてもキュートです。
善福寺川でよく見かける野鳥です。特に冬場は見ない日はありません。10月に突然姿を現し、4月頃にいつの間にかいなくなっています。どうも夜間にやってきたり、旅立ったりしている様子です。シーズンが終わるとちょっと切ない気持ちになります。