「ヒーヨ ヒーヨ」と鳴くヒヨドリ
名前の由来にもなっている鳴き声。本当に「ヒーヨ ヒーヨ」と鳴くので、まだ野鳥の種類を知らない時、その鳴き声と比較して違いを聞き分けるようにしていました。僕にとって鳴き声のものさし鳥でもあります。
またその声は、かなり大きく朝から鳴くので、うるさく感じる人もいるかもしれません。
ヒヨドリの特徴
ヒヨドリは、声以外にもいくつか特徴があります。
頭がボサボサ・ギザギザ
頭の毛がボサボサです。寝癖のようでかわいいです。
耳元に茶色い斑がある
全体的にはねずみ色で、耳元に茶色い斑があります。英語ではbrown-eared bulbulと言います。英名は特徴を表した名前が結構多く、わかりやすいです。
海外の鳥好きから見たら珍しい鳥
日本中にいて特別感は少ない鳥ですが、生息範囲は日本と台湾くらいと狭い鳥です。なので海外の鳥愛好家から見ると貴重な鳥です。
甘党
ヒヨドリは昆虫などを食べることがありますが、基本は甘党です。花の蜜や木の実、果物など大好物です。またパクパクッと食べる速度も早いです。
ムクドリとの違い
ムクドリとの違いがわかりにくいとよく周囲の人に言われます。確かに大きさもよく似ているし、木や電線の上にいたり、すぐに飛んでいったりすると、じっくり姿を見分けることも難しいです。もししっかり見る機会があればぜひ特徴を確認してみてください。
ムクドリについて詳しくはこちら「ムクドリ、飛ぶ姿がカイトのよう」
いる場所の違い
ムクドリは草の上でよく見ます。数羽で集まって一心についばんでいます。ヒヨドリは木や電線の上で見かけることが多い印象です。
頭の様子
先ほどもお話しましたが、ヒヨドリは頭が寝癖のようにボサボサです。坊主頭の中学生がだいぶ伸びてしまった感じです。一方ムクドリは、短く刈り揃えられた感じです。
足・くちばしの色
パッと見る時に見つけやすい特徴かもしれません。ムクドリは足・くちばしが黄色です。ヒヨドリは黒です。
ものさし鳥って知ってますか?
鳥の大きさを判別するときに、どのくらいの大きさか目安にする鳥のことを「ものさし鳥」と言います。メジャー級の鳥で、誰もが知っている鳥が選ばれているのでしょう。以下の4種類です。
- ・スズメ
- ・ムクドリ
- ・ハト
- ・カラス
野鳥の会のある方から聞いたのですが、このものさし鳥にムクドリが挙げられますが、ヒヨドリの方がものさし鳥にぴったりではないか、とおっしゃるのです。というのは、ヒヨドリは日本の離島も含めて年中見られるから、とのこと。ムクドリは南西諸島と沖縄当たりでは冬鳥、北海道では夏鳥で、地域によっては安定して見られるわけではないそうです。なるほど~と思いました。
源平合戦の鵯越(ひよどりごえ)
歴史好きの僕は「鵯越」でヒヨドリを知っていました。鵯越は神戸市の地名なのですが、平安末期におこった源平合戦のひとつのエピソードで、平家を追い詰める最初の一撃が「鵯越の逆落とし」でした。源義経が一ノ谷に布陣する平家を打つため崖を一気に駆け下り、平家の背後をついて勝利を得ました。
善福寺川沿いで見ない日はない
年間通して見ない日はないくらい、ヒヨドリはよく見ます。特に秋冬に存在感を増す気がします。草木があれば、街中どこででもよく見かけますし、声が大きいので声で「あ、いる」と気付くこともよくあります。
妻がヒヨドリとムクドリの違いがわかってくれず、何度も何度も聞いてきます。長女は完璧に見分けがつくので、「違うよ!今のはムクドリだよ」と即答します。頼もしい限りです。