水辺の貴婦人、カンムリカイツブリ、今日はどちらへ

カンムリカイツブリ イラスト

初めての出会いは東京港野鳥公園で

水辺の貴婦人、カンムリカイツブリとの出会いは銀座、ではなく東京港野鳥公園でした。
遠目に見たらカワウかと思ったけど、色や形が違うのであれ??ウミウかなと思い、レンジャーさんに聞いたところ、「あれはカンムリカイツブリですね」と教えて下さいました。観察小屋に設置されていた望遠鏡をのぞいてみると、頭頂に特徴的なトサカのようなの部分があるカンムリカイツブリでした。

特徴的なその冠(かんむり)

カンムリカイツブリ=冠鳰と書くようにカンムリカイツブリの名前の由来にもなっている、その頭部の羽は、年中見られるものではありません。夏羽(なつばね)の特徴です。
夏羽とは文字通り夏の間に生える羽です。カンムリカイツブリの夏羽は頭部に冠のような黒い飾り羽があります。
一方、生え変わる羽は冬羽(ふゆばね)といいます。
カンムリカイツブリの冬羽は飾り羽はありません。頭部は黒く全体的には白っぽく見えます。頬は白くなります。
ちなみにカンムリカイツブリはオスメスの違いがほとんどない、雌雄同色です。
繁殖期に入ると雌雄ともに飾り羽を立ててディスプレイを行います。エリマキトカゲのようで、ちょっとキモかわいいです。

カイツブリとの違い

カイツブリもカンムリカイツブリもカイツブリ科の野鳥です。
水上で生活し、水に潜って食べ物をとります。足が後方についているため地上を歩くのは苦手ですが、泳ぐのは得意で水中ではあしゆびにひれがある弁足を使ってうまく泳ぎ回ります。

カンムリカイツブリは背中も沈むので、頭が水面から出ている姿を見るとカワウとかアビとかに似ていると思います。カイツブリはこんもりした感じなのでシルエットがずいぶん違うと思うのですが同じ種類の野鳥です。

 

カンムリカイツブリの特徴

凛々しいアイライン

カンムリカイツブリの一番の特徴はカンムリですが、2番めの特徴はその目元だと思います。細長いくちばし、そのくちばしの付け根から目を結ぶ黒い線。
くちばしから目までスッと伸びた切れ長なアイラインとと飾り羽がとても美しい。
シュッとのびた首元といい、凛とした貴婦人のようです。

大きさは56cm

カイツブリは26cmとわりと小さな水鳥なのに対して、カンムリカイツブリは水鳥の中でも結構大きめです。カイツブリの倍くらいの大きさですね。カワウと同じくらいです。

よく潜る水鳥

沈没するような潜水をします。
頭部が水中に入ったあとに、体はゆっくりとなめらかな動きで沈んでいきます。沈むこともあります。

冬鳥

主に冬鳥として九州以北に渡来しますが、青森県、茨城県(霞ヶ浦)、滋賀県(琵琶湖)、石川県などの湖沼で確認されています。僕は東京港野鳥公園だけでなく、多摩川でも見ました。

 

まとめ

水辺の鳥ってカモとかカモメとかミズナギドリとかアジサシとか、またシギ、チドリなどけっこう種類が豊富で季節や場所によっても色々みれるので面白いと思います。個人的な見解ですが、野鳥観察に興味のない一般人でカンムリカイツブリを知っている方は少ないのではないでしょうか?私の妻にしても「へー」って感じです。正直あまり興味はなさそうです。しかしッ!このような(マイナーな)野鳥に興味を持ち、記事にする。どうです?僕もそろそろ初心者を卒業して野鳥観察初級!!に昇進したのではないでしょうか?

 

 

カンムリカイツブリ イラスト
最新記事をチェックしよう!