“the カモ” それはマガモ

マガモ イラスト

今日はカモの紹介をします。マガモです。日本で観察できるカモは56種類いるそうですが、その代表的なものがマガモです。マガモは街中の池や川で見ることのできる、日本人にとっても身近なカモです。

マガモは「真鴨」と書きますが、”真”は同類の中で一番標準的なものという意味です。マガモはカモを代表するカモの中のカモと言った感じでしょうか。

識別方法は至って簡単で頭の首から上が綺麗な深緑色をしています。私も本格的に野鳥観察を始める前から知っていました。マガモはアイガモやアヒルの元になった野鳥でもあります。そんな我々日本人にとって、とても身近な“theカモ”であるマガモについてご紹介していきます。

マガモの特徴

冬鳥として湖沼、池、川に渡来 本州中部以北では留鳥

北海道などでは留鳥として通年いるものもありますが、本州中部以北では冬鳥です。秋に北方より渡ってきて、湖や沼、池などに渡来します。

サイズは59cm

約60cmです。物差し鳥であるハシブトガラスより少し大きいくらいのサイズ感です

鳴き声「グエーッグエッグエッ」

「グエーッグエッグエッ」という低い声で鳴きます。アヒル同様のしわがれ声。

ルックス

オス
頭が光沢のある深緑色で白い首輪ももっています。体は灰白色、胸はブドウ色です。尾羽の上に上向きにカールした羽があるのが特徴です。ちなみによく似たコガモという小ぶりのカモがいますが、コガモは目の周りから首元にかけてだけ深緑色のお台場仕立てのような模様をもっています。

コガモについてはこちらの記事もご参考に。「コガモ 水鳥の中でも識別しやすい

メス
クチバシが黒とダイダイ色部分があります。細い黒い過眼線をもっています。

エクリプス羽(う)、繁殖羽(はんしょくう)とは

1年に1〜2度の周期で古い羽毛が生え変わります。繁殖や渡りの前のタイミングです。野鳥の羽は過酷な状況で使われるのでかなり摩耗します。なので生え変わるんですね。
冬鳥のオスは日本に渡ってきたときは地味です。この時の地味な羽をエクリプス羽と言います。エクリプスとは英語で日食や月食の”食”を表し、かげる、隠れるという意味があります。冬までに換羽をして、派手で美しい羽、つまり繁殖羽になります。ちなみに換羽の間は飛べません。そのため生え変わるまでの約2週間は安全な水面で過ごします。

渡ってきた頃のマガモはエクリプス羽で、オスメスの区別がつきにくくよく似ています。違いはクチバシの色です。オスはクチバシ全体が淡い黄色、メスは橙色で黒い斑点がある。

また翼鏡という羽を広げた時に脇あたりに見える羽がありますが、マガモの翼鏡は青紫色でこれはオスメスともにそうです。翼鏡の色を見て自分の仲間の種というのを判別するそうです。
翼鏡のことを調べていたら新潟県のHPにたどり着きました。
新潟には渡りの野鳥が飛来するスポットがあります。瓢湖と福島潟です。冬に一度行ってみたいと狙っている憧れの地です。

僕にとってのマガモ

初めてに見たのはどこか覚えていません。だけどしばしばいろんなところで見かけます。例えば善福寺公園、井の頭公園の池、京都では相国寺の池で見ました。冬には割と見ることができますが、善福寺川流域ではあまり見ません。イメージでは池で見ることが多いです。
頭部が緑色、クチバシが黄色なので識別がしやすい水鳥です。図鑑には群れる様子が見られますが僕は1羽や番(つがい)でいることが多いです。

マガモは初めてのバードウォッチングにピッタリ

これから野鳥観察を始める人にとって、カモ類はとても観察しやすい野鳥です。なぜなら、秋冬に水辺に行くと、何らかのカモ類会える可能性が高く、水面からあまり動かず、双眼鏡や望遠鏡の扱いに不慣れな初心者でもフレームインしやすいいからです。

秋冬はカモ類をはじめとしたバードウォッチングのオンシーズンです。日本で観察できるカモ類は56種類と言われていますが、実際に都市部で観察できるカモ類はおそらく10種類程度ではなかろうかと思います。マガモ、カルガモコガモオナガガモ、ヒドリガモなどバラエティあふれるカモワールドに浸ってみてはいかがでしょうか。

マガモ イラスト
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