いつまでも見てしまうカルガモ親子

カルガモ イラスト

カルガモ親子がかわいすぎる!

カルガモの親子が善福寺川で見られる季節がやってきました。川沿いを散歩していると、人が水面をのぞきこんでいるのが見えます。何を見てるのかな、と近くに行ってみると視線の先は、カルガモの親子。親鳥に複数羽のヒナがくっついている姿が本当に可愛らしい!あまりよそ見もせず親鳥についてくるヒナ、寄り道ばかりで大きく遅れをとり、慌てて猛スピードで追いついてくるヒナ、個性が感じられていつまで見ても飽きません。毎年5月から6月にかけて楽しみにしている光景です。

カルガモといえば親子のイメージを持たれている方も多いのではないでしょうか。実は先導している親鳥は1匹だけで、メスです。カルガモはメス親だけが子育てをします。カルガモは10~12個の卵を生み、孵化して2ヶ月ほどで飛べるようになります。 カルガモのヒナはツバメのように親鳥からエサをもらうのではなく、自分でエサとって食べます。孵化して2ヶ月の間に親からしっかり学ぶのでしょうね。

行動範囲は狭いのでしょうか。カルガモ親子を見かけると1.5キロ圏内の流域のどこかで毎日見ることができます。今年最初に見かけたヒナは10匹、今日は7匹でした。毎日数を数えては、天敵に狙われることなく元気に巣立ってほしいなあと願っています。

カルガモの特徴

とても身近なカルガモですが、その特徴をひとつずつ見ていきましょう。

留鳥

カモといえば、秋に渡って春にかえる冬鳥が大半です。カルガモは北海道では冬鳥ですが、それ以外の地域では1年中見ることができる留鳥です。冬鳥は秋に飛来してくるので、春から夏にかけて川や湖でカモを見たらそれはカルガモである可能性が高いと言えます。

くちばしの先が黄色い

他の水鳥には見かけない、カルガモ独特の特徴です。黒いくちばしで先だけが黄色です。くちばしの先が黄色い水鳥であれば、それはカルガモです。

雌雄同色

腰の部分に白い三日月模様があり、オスとメスで見た目の違いはあまりありません。他のカモ類はオス・メスで羽の色が異なっていますが、カルガモはカモ類には珍しく雌雄同色です。メスの方が体色が薄いことが多く、つがいでいる場合は比較もできるですが、単体でいると雌雄の区別をつけることはとても難しいです。

冬鳥は渡ってきてすぐにオスが派手な冬羽になりメスにアピールします。一方カルガモは年中いるのでアピールする必要がなく、オスの羽色も変わらないのかもしれません。

大きな声で「グエッグエッ」

鳴き声はグエッグエッです。かなり大きな声で鳴きます。いわゆるカモの声でイメージする声そのままです。

水の中に頭を突っ込んでプカプカ浮く

水かきのある橙色の足とお尻を水面から出している姿はかわいいものです。カモの羽は水を弾き、大量に空気を含むので浮力を得てプカプカと浮きます。 エサは植物の種子、水草、エビで、そういったものを一生懸命潜ってとっているのでしょうね。

似ている野鳥との違い

カモ類のオスは繁殖期には派手な冬羽に生え変わるので、種類も判別しやすいのですが、メスは結構地味です。特にマガモやオナガガモのメスはカルガモによく似ていて区別がつきにくいです。区別のポイントはくちばしです。くちばしの先が黄色であればカルガモです。

カルガモは初めてのバードウォッチングにぴったり

カルガモは一年中身近で見ることができる留鳥で、逃げない・飛ばない・すぐそこで見ることができるので初めてのバードウォッチングにおすすめの野鳥です。僕の家の近くの善福寺流域で1年を通じで一番良くみる鳥です。時々エサを与えている人も見かけますが、人慣れしているので、本当に逃げません。

僕のカルガモおすすめポイントは水面に降りてくる時です。羽を体の斜め下に閉じ気味にして、降りてきます。スキーのジャンプの飛翔のように風の抵抗を上手に受けて舞い降りる感じがします。高梨沙羅ちゃんのように。

カルガモはとても身近すぎて、記事を書くのがこんなに遅くなってしまいました。カルガモの親子を見て、「そうそうカルガモ書こう!」と思い、筆を執った次第です。

もう一つのおすすめは絵本『かもさんおとおり』です。子供と一緒に手にした絵本なのですが、カモの親子の様子が生き生きと描かれています。読み返してみると、なんと鉛筆だけで描かれています。絵もとても素敵です。鉛筆だけとは感じさせない躍動感あふれる絵本です。舞台はアメリカで、このカモの親子がカルガモかどうかはわかりませんが、カルガモ親子を善福寺川で見ていて、この絵本を思い出したのでご紹介させていただきました。ぜひ読んでみてください!

カルガモ イラスト
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