ホオジロといえば鳴き声「一筆啓上仕り候」
ホオジロは樹木の上の方で高らかにさえずります。春と秋にさえずります。細い声で早口に鳴きます。その鳴き声は
・一筆啓上仕り候
・源平つつじ白つつじ
・札幌ラーメン味噌ラーメン
など様々な聞きなしが有名です。聞きなしというのは鳴き声を人の言葉に当てはめて表現したものです。聞きなしで最も有名なのはウグイスのホーホケキョ♪「法、法華経」やサンコウチョウのツキヒホシ♪「月、日、星」などが有名ですね。鳥や動物の鳴き声は言葉に置き換えるのはなかなか難しいものです。でも聞きなしがあれば、なんとなく親しみがわき、野鳥が身近に感じられるのではないでしょうか。
ちなみに地鳴きは「ツツチッ」です、2〜3音続けて鳴きます。
ホオジロの特徴
スズメより少し大きい
ホオジロは図鑑を見ると17cmと記されています。ホオジロに似た鳥にスズメがいますが、スズメよりは少し大きいサイズです。フォルムも似ていますが、スズメよりも尾が長く、ボサボサ感のある短めの冠羽を持っています。色合いはスズメに似ていますが、頰が白いためシジュウカラやハクセキレイと間違えている人も多いようです。
ホオジロのオスは頭部が白黒のツートンです。一方メスは全体的に色は淡く、頭部は褐色と白色です。黒い頭部を持つのはオスだけです。
屋久島以北にすむ留鳥
屋久島より北に生息する留鳥です。農耕地や明るい林、草原にすんでいます。英語ではMeadow Buntingと言います。Meadowは牧草地、Buntingはホオジロ類の小鳥のことを指すので“草地にいる小鳥”という感じでしょうか。
ちなみに千葉の県民鳥でもあります。県民の公募により決められました。千葉にはホオジロが多く生息していて、県民にも親しまれているそうです。
ホオジロ、頰が白い?
ホオジロという名前なので、ほっぺが白いのだろうと思っていました。確かに口角から斜め下に太い白い線があります。頰線と言いますが。厳密には頰というわけではないんですね。
僕とホオジロの出会い
僕は一度だけホオジロを見たことがあります。佐賀県を訪れたときのことです。道の駅の駐車場を歩いている時に、近くの河川敷の方から聞いたことのない変わった鳴き声が聞こえてきました。なんだろうと思って近づいてみると、枯れた木の枝の上で割と大きな声で鳴いていました。姿の特徴を覚えておいてあとで調べたところ、ホオジロだったということを確信しました。
住んでいる東京近辺ではあまり見かけることはありません。サイズ感や模様、鳴き声など僕の中では割と好みの野鳥なのでもっと会いたいです。留鳥で全国的にも珍しくない野鳥ですが、残念ながら今のところあまりご縁がありません。ぜひ今度は千葉で出会えたらいいなと思います。ホオジロを県民鳥に選ぶなんて千葉県民ナイス!