白いサギの中で一番見つけやすい「コサギ」
シラサギというと、水辺で見かける白い細長い鳥を想像されると思います。実は「シラサギ」という鳥はいません。シロクマというクマがいないのと同じように。シロクマの正式名は「ホッキョクグマ」です。
一般的にシラサギと言われる鳥は何種類かいます。そのうちの一つがコサギです。他にはダイサギ、チュウサギ、アマサギ、クロサギなどがいます。よく河原や田んぼでみかける白いサギはダイサギかコサギが多い気がします。どれも似ているので識別が難しいかもしれません。
コサギの特徴
白いサギのなかでもコサギはいちばん見つけやすいです。他のダイサギとチュウサギの違いなど、なかなか判別が難しいものです。その点コサギはピンポイントで特徴を見つけやすいサギです。特徴を詳しく見ていきましょう。
あし先が黄色い
コサギの最大の特徴は、あし先が黄色いことです。他の白いサギは黒い足・足先です。水辺で「コサギかな?」と思ったら、水面から足先を上げるまで観察しましょう。足先が見えた瞬間に黄色が見えればコサギ確定です。
夏に冠羽がある
夏羽には冠羽と呼ばれる羽が見られます。頭の先に後方に向けて長い一筋の羽がなびくような感じです。白いサギで夏に冠羽が見られるのはコサギだけです。
体が小さめ
他の白いサギに比べて体が小さめです。個体差があるので一概には言えませんが、コサギは60センチほど、ダイサギは90センチ、チュウサギは70センチほどです。
サギの見分け方についてはこちらの記事もご参考に。
「シラサギといえばダイサギ!チュウサギやコサギとの見分け方とは?」
サギ科の特徴
飛ぶときは首を縮める
サギの仲間は飛ぶ時に首をZ型に縮めて飛びます。一方ツルは首を伸ばして飛びます。
サギ山をつくる
巣は鳥が卵をあたため、ヒナを育てるための場所です。サギは「サギ山」という営巣場を作ります。サギの仲間は一本もしくは複数の木に集まって集団繁殖をします。
じつは巣とねぐらは違います。ねぐらは夜に不特定多数の鳥が集まって集団で眠るための場所です。たくさん集まることで敵がきても誰かが気づいて危険から逃れることができます。
コサギは美しい
水辺で佇むコサギを見つけると、つい立ち止まって見てしまいます。純白で細い足、そして魚を狙い仕留める素早さ、見ていて飽きません。
7歳の長女もコサギはすぐにわかります。物心ついたときから、コサギで教え込んだので決してシラサギとは言いません。
僕のフィールド、善福寺川でコサギをよく見かけるスポットがあるのですが、橋の上から見ているとコサギもこちらを見ます。フクロウのように振り向くことができないので、首をかしげたように見上げます。それがちょっと気だるいような色っぽさを感じるのです。
そして、飛び立つ時にゆったりと羽を広げ、羽ばたいていく姿も美しいものです。水辺でも空でも存在感のあるコサギに今日もついつい立ち止まってしまう僕です。