初めて見たときは100%カワウだと思いました。そのふるまいは、ほとんどカワウそのものでしたから。水辺にプカプカ泳ぎながら、たまに水に潜って、再び現れる。シルエットもサイズもカワウそっくり。
ちょうど、京都の鴨川に架かる橋の上から見ました。水の中を泳いでいる姿もよく観察できました。動きはコミカルでとてもおもしろい感じでした。
ただ唯一、色が黒くない。頭が赤茶色で背が黒、灰色でお腹のほうが白い。なんだろう?カワウの幼鳥?にしてはでかいな?アビ?アイサ?僕の中で知っている野鳥が頭の中で駆け巡りました。
後で調べてみたところ、その個体はカワアイサ、のメスだということがわかりました。
カワアイサの特徴についてご紹介してきます。
特徴
色合い
体長65㎝。メスに比べてオスの方が一回りほど大きいです。背は黒か灰色のような色合いで、腹部が白いのは雄雌共通です。オスの頭部は黒緑色で後頭部に膨らみのある形です。メスの頭部は赤茶色というか栗色のような色で冠羽があります。出会った個体はメスのようでしたが、水に潜っていたため冠羽が目立たず、また目の下に白斑がありメスの若鳥であったかもしれません。
クチバシも独特
クチバシは雄雌ともにピンクです。水に潜って魚などを食べます。クチバシの先端がカギ型で側面にギザギザがあるのもアイサの特徴です。魚でいうと鰆(さわら)みたいな感じでしょうか。
鳴き声
カーコココ。ガーと鳴きます。
会える場所
主に冬鳥として九州以北の湖沼に群れで渡来します。私は単体でしか見ていませんが、Webなどでは群れの写真も見ることができます。北海道などでは留鳥でもあります。
生息域は結構広く、ユーラシア大陸はじめ、北米大陸でも見られる野鳥です。
カモ目カモ科ウミアイサ属
アイサといえば、「パンダガモ」の愛称で人気のミコアイサの他にウミアイサ、コウライアイサなどがあります。
カワアイサはその中でも最大の大きさで、カワウ(82㎝)に似ていると思います。また北米にオウギアイサという種もいて後頭部がかなりおもろいです。アイサは全体的に後頭部がおもろいですねー
名前の由来
「川秋沙」いい感じの名前ですね。秋の終わりごろにやってきて冬を越すので秋去りとか。ずいぶん昔から身近な渡り鳥であったことがわかります。響きと字をみると女の子の名前にもよさそうです。秋生まれの秋沙(あいさ)ちゃん。
まとめ
今回、京都で偶然出会ったカワアイサ。地元も地元、幼い頃よく遊んでいた僕のフィールドで会いました。きっとこれまでも目にしていたのでしょう。
47歳にして初見の野鳥です。47歳で初めまして。
カワアイサ、あなたを知ることができてよかったです。
世界は深い。改めて、そのことに気づかせてくれたカワアイサに心より感謝です。
今日も最後までお読みいただきありがとうございました。