「餌を食べる姿が超かわいい!シャベラーハシビロガモ」
「水辺のイレーザーことハシビロガモ 実は草食系」
今回はタイトル、悩みました・・・。捨てがたいので残しておきます。
会いたいと思っていたけどなかなか会えなかった水鳥で、やっと会えたのはバードウォッチングを初めて2年目の10月か11月頃でした。初めて見たのは石神井公園でのことです。
一見マガモに似ていますが、マガモよりサイズが小さく、水をジャブジャブしながら餌を食べている姿に「もしかしてハシビロガモ?!」と気づきました。
善福寺公園でも見たことがあるけど、寝ている時間帯だったのでクチバシはきちんと見えませんでした。模様でハシビロガモとわかったのですが、クチバシは羽にうずめていたのでその時はクチバシは観察できませんでした。
名前の由来になっているそのクチバシ
しゃもじやシャベルのような幅広く扁平なクチバシをもっています。漢字では「嘴広鴨」です。“はし”はクチバシのことで、クチバシが広い鴨という意味ですね。英名ではShovelerです。和名と同様にシャベル型のクチバシに由来しています。
嘴の側面には歯のように細かい“くし状”になっています。
絵を描く時にクチバシの形が難しいのではと思っていましたが、描いてみるとやっぱり難しかったです。試行錯誤して描いたのですが、イマイチの出来になってしまいました。ハシビロガモは形が独特なので、それを表現したかったのですが。三次元のフォルムを二次元化するのが難しいと思いました。
ハシビロガモのその他の特徴
冬鳥
ハシビロガモは北アメリカ大陸やユーラシア大陸の高緯度から中緯度域で繁殖します。
日本では冬鳥で、北海道で少数が繁殖します。淡水域を好む水鳥です。
後ろ足はオレンジ色
オスは51センチ、メスは43センチで。カルガモやマガモよりやや小さいサイズ感です。オスは頭が緑、背は白と黒の模様、胸は白、脇から腹にかけてはレンガ色、尾は白、クチバシは黒色です。いろんないろが混じり合っていますね。
メスは全体が褐色、黒褐色の斑が全体にあり、クチバシは黄褐色です。
オスのエクリプス羽はメスに似ていますが、虹彩は黄色なところがメスと異なります。
エクリプス羽について詳しくはこちらの記事もご参考に。「野鳥の羽毛は生え変わる、カモ類のエクリプス羽、繁殖羽とは?」
餌の食べ方が面白い!
植物食傾向の強い雑食で、種や植物プランクトン、昆虫、軟体動物、魚類などを食べます。
水面にクチバシをつけて水ごと吸い込み、クチバシで食物だけを濾し取り、水だけを吐き出して食べます。
鳥の絵を描く時にその鳥の特徴がわかる構図にしたいといつも考えています。ハシビロガモは餌を食べる様子を書きたかったのですが、採餌のときは体の半分以上が水面下にあるので全体像がわからないので断念しました。
採餌のポーズがハシビロガモらしいポーズだと思います。
渦巻き採食 集団でぐるぐる回る〜
複数羽で水面に集まって円心状にぐるぐると回っていることがよくあります。渦の中心に集まったプランクトンや植物の種子効率よく集め食べるためです。仲間と協力しあって餌をとるのもハシビロガモの特徴です。
マガモに似てる
ハシビロガモはマガモとよく似ています。頭が緑で、足もオレンジ色というのが共通点です。見分けるポイントはクチバシの色と胸の色です。
クチバシの色はマガモは黄色。ハシビロガモは黒です。
胸の色はマガモは褐色、ハシビロガモは白です。
マガモについて詳しく知りたい方はこちらの記事もご参考に。「“the カモ” それはマガモ」
秋から春にかけては様々な水鳥を見れる機会です。ハシビロガモはそんなに頻繁に会えるわけではないので、会えるととても嬉しいし、今季また会いたいなと欲もでてきます。
あってみると採餌のポーズといい、色合いといい素晴らしい野鳥でした。好きな野鳥の一つです。
他の水鳥の見分け方もまとめています。
この季節、水鳥観察を楽しみたい方はぜひこちらもご一読ください。