秋から冬にかけて水辺では様々な野鳥が見られる季節です。近くの川や公園の池でいつもと違う野鳥を見かけた時に、名前がわかったら野鳥観察の幅が広がるかなと思い、今回は東京周辺で見られる水辺の野鳥の見分け方をご紹介していきます。とはいうものの、バードウォッチング歴2年目なので、これまでに見知ったつたない情報を備忘録的に書き留めておきたいという意味も込めています。パーフェクトではないのであしからず!
淡水で見られる身近な水辺の野鳥は大きく分けて4種類
身近な川や公園の池などでみることのできる野鳥は以下の4つに分けられます。
- カイツブリの仲間(カイツブリ等)
- カモの仲間(カルガモ、キンクロハジロ等)
- ウの仲間(カワウ等)
- クイナの仲間(オオバン等)
カイツブリの仲間
代表例・カイツブリ
年中見ることができる留鳥です。胴が短く、クチバシが尖っています。
足が後方についていて、歩くのは苦手です。弁足という木の葉のような水かきが足指についていて、全身すべて水に潜らせて、魚を食べます。
名前(全長) | 特徴・参考記事 | イラスト |
カイツブリ(26cm) | 胴が短く、クチバシが尖っている、幼鳥かと思うくらい小さいサイズ |
カモの仲間
カモの仲間は2種類に分けられます。「あまり潜らないカモ」と「よく潜るカモ」です。
あまり潜らないカモ
例:カルガモ、コガモ、オナガガモ、マガモ、ヒドリガモ
太めの体で長めの首、横に平たいクチバシをもっています。
水際や水面で餌を取り、全身潜ることはなく、深いところでは水面で逆立ちをしたようにします。お尻がぷかぷかと浮いたような姿が可愛いらしいです。
次の項でご紹介する「よく潜るカモ」に比べて足が体の中央についているので、陸では体が水平になります。
羽ばたく力が強いので水面からすぐに飛び立つことができます。
あまり潜らないカモは形はどれも似ていますが、色合いが異なります。
以下のカルガモ以外はオスの繁殖羽(渡ってきた後、繁殖前10月頃に生え変わった後の冬羽)の特徴を表しています。
名前(全長) | 特徴・参考記事 | イラスト |
カルガモ
(61cm) |
留鳥、雌雄同色、クチバシは黒く先は黄色
夏に見られるカモはほぼカルガモ! |
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コガモ
(38cm) |
冬鳥、カモの仲間では最小、クチバシ・足が黒色。腰あたりに淡い黄色の三角斑あり。 | |
オナガガモ
(75cm) |
冬鳥、首が少し長め、全体的に褐色、胸と首が白い、長い尾 | |
マガモ
(59cm) |
冬鳥、頭部が深緑色、首に白い輪、体は灰白色、胸はぶどう色、クチバシ黄色 | |
ヒドリガモ
(49cm) |
冬鳥、赤褐色の頭部、額から頭頂にかけてクリーム色 |
よく潜るカモ
例・キンクロハジロ、スズガモ
冬鳥、陸に上がることは少なく、潜って採食します。カルガモとカイツブリのちょうど中間くらいです。
「あまり潜らないカモ」に比べ、足が体の後ろについているので陸では体が起きます。水中ではお尻が沈んで見えます。
水面で助走をしてから飛び立ちます。
名前(全長) | 特徴・参考記事 | イラスト |
キンクロハジロ
(40cm) |
白と黒のツートンカラーで、翼に幅の広い白帯をもつ、目は黄色 |
ウの仲間
代表例・カワウ
留鳥。首が細長く、尾も長いです。全体的に黒いです。全身黒なのでパッと見るとカラスっぽいです。
水の中にいる時は体全体潜らせて泳ぐので、首しか見えないような感じです。
鋭いクチバシを持ち、潜って魚を食べます。
水辺で休むとき、翼を広げて羽を乾かしている姿を見られます。
名前(全長) | 特徴・参考記事 | イラスト |
カワウ
(82cm) |
体全体が黒色で細長い首を持っている、クチバシの付け根は黄色く丸みがある |
クイナの仲間
代表例・オオバン、バン
一年中見られる留鳥です。
足指にひれがある弁足を持っています。尖ったクチバシで首を前後に動かします。
名前(全長) | 特徴・参考記事 | イラスト |
オオバン
(39cm) |
体は全体的に黒く、クチバシから額にかけて白色 | |
バン
(33cm) |
雌雄同色、額からクチバシは赤く、クチバシの先っぽが黄色、脇腹に白い羽あり。
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秋から冬にかけて水辺が賑やかになる季節です
淡水で見られる野鳥をご紹介してきましたが、秋から春にかけて季節限定で姿をみることができるのが、コガモ、マガモ、オナガガモ、キンクロハジロ、ヒドリガモです。
これら冬鳥は、渡ってすぐはエクリプスと言う地味な色合いですが、繁殖羽に生え変わるとオスは特徴的な羽に変わるものが多くなります。そんな様子が観察できるのもこの季節ならではです。
寒い季節ですが、外に出て野鳥を観察を楽しんでみてください!