以前、ツグミを描いた際に「秋冬のファッションリーダー」としました。とても色合いが美しく見ごたえのある野鳥だと感じたからです。実はこのアトリもその色合いの美しさでは負けていません!
しかも、主に群れで生活をしており、雄雌が入り混じっている上に、模様にもやや個体差があります。私にはまるでAKB48や乃木坂46、あるいはジャニーズ系のように「グループ衣装」を着たアイドルグループのようにとても愛おしく感じるのです。
メンバーが、まったく同じ衣装(制服)ではないものの、多くの一貫性/共通性を持たせた感じですね。ちょこまかと動き回る姿もなんだかダンスしているようでとてもキュートです。
今回はそんなキュートな鳥グループのアトリをご紹介いたします。
アトリ科=“集まる鳥”に由来
まずはじめにお伝えしたいのは、アトリはアトリ科の代表種であるということ。
アトリ科では他にもカワラヒワやマヒワ、シメ、イカル、ウソ、ベニマシコ、イスカなど名だたる種がいますがアトリはそれらのシンボル的野鳥です。
なぜなのでしょう?アトリの名前の由来は諸説ありますが、集まる鳥(あつとり)からきたという説もあります。それだけ昔から我々日本人にとって身近で近しい野鳥であったことがよくわかります。あるいは個体数がとても多く、スズメのようにワーッといたから代表種になりえたのでしょうか。
名前について詳しくは、『野鳥の名前-名前の由来と語源』という興味深い書籍がありますので是非ご参照ください。
アトリの特徴
ゴツいクチバシ
アトリは体長16㎝とスズメよりも少し大きい程度です。
アトリの一番の特徴、そのくちばしは分厚いしっかりとした形です。これはかたい木の実などをバリバリ食べるためです。
そして体の色は黒、白、褐色そして橙色をちりばめたとてもおしゃれな柄です。オスでは顔面が黒っぽいので雌雄の違いはすぐに分かります。
鳴き声
群れではキョキョキョと鳴いています。他にもジェーイなどと鳴くこともあります。
会える季節
日本で一年中見られるわけではなく、冬に渡ってくる冬鳥です。冬季には都市の公園や農耕地、山林の林などに群れでやってきます。ただし、面白いことにこのアトリの群れの規模は年によって大きく異なり、多い年では数万羽の群れでやって来ます。
私が見たものは10数羽とかわいかったですが、数万羽となるとまた印象も変わるでしょうね。
会える場所
初めて出会ったのは京都御所です。初めて会ったのですが、初めてという気がしなかったのが意外でした。
以前から見知っていたかのようなホッとした感?安心感というか、やさしさ??そんな温かさを感じました。
その後練馬区の石神井公園でも会いましたが、その時はアトリの群れではなくシジュウカラと一緒にいました。なので、これまでにひょっとして会ったことがあるのかもしれないな・・・と思いました。
まとめ
これまで描いたイラストはすべてオスです。野鳥はメスよりもオスの方がその鳥の特徴が現れているからです。ですが、今回初めてメスを描いてみました。
「メスを描いてみようかな」という気持ちにさせてくれたのがこのアトリの魅力なのかなと思います。アトリのメス、かわいいんです。
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